日本一懐かしい遊園地でのんびりリフレッシュ

るなぱあく(前橋)

retroism〜article151〜

 おんまはみんなパッパカはしる パッパカはしる パッパカはしる♪〜

 メリーゴーランドといえば、一般的にはワルツやフランス風のBGMを思い浮かべるが、前橋にある老舗遊園地「るなぱあく」では「おんまはみんな」が流れている。おなじみのメロディーが遊んでいる子供たちとシンクロしている。上手な演出である。この日は幼稚園の団体が来園していた。手を上げているのは先生。いつもと違う子供たちとのコミュニケーションだ

 開園は1954(昭和29)年。前橋市中央児童遊園としてスタートした。にっぽんいちなつかしいゆうえんち」というコンセプトに心底納得する。巨大で豪華な施設にはない、かつて遊んだおもちゃ箱の中に入り込んでしまったような素朴で、遊園地の原点を思い起こさせるのだ。弾けるような子供たちの笑顔、はしゃぐ声、その場にいるだけで大人も幸せになれる。「るなぱあく」は、そんな場所である。幼稚園児にとっては、かなりのスリルが体験できるはずのジェットコースター「ウェーブスターライド」。実際に叫ぶ声が聞かれた

 園内に入ると、すぐにひこうとう(飛行塔)が約9㍍の高さまで上がってグルグルと回る。その横にある「もくば館」も郷愁を感じずにはいられない。10円を入れると、馬がゆっくりと上下する。優しい目をした馬たちがどこか楽しい場所へと子供たちを連れて行ってくれるようだ。さらに、ヘアピンカーブが体感できる「くるくるサーキット」。「ミニヘリコプター」のプロペラ音がいやがうえにも気分を高揚させる。旅情を誘う「まめきしゃ(豆汽車)」「くじらのなみのり」では波の間をフワフワと進むような浮遊感が子供たちに人気だ。ジェットコースター「ウェーブスターライド」はのんびりしているが、「キャー!」のシーンが1回だけある、スリリングなジェットコースターだ。

初めて乗る人にとって、天空からの群馬の街は、新鮮に見えるに違いない