日本一懐かしい遊園地でのんびりリフレッシュ

 イベントの告知などは、ホームページでも行うが、前出のように、SNSも盛んに活用する。最先端のツールを使っても、冷たさを感じさせないのには理由がある。「私が常に意識しているのは、お客様との会話なんです。彼らが望んでいるものをいかに施設として取り入れていけるかということを考え、皆様が要望されているものを見極めて提供しています」。だから失敗も極めて少ないと原澤さんは胸を張る。さらに、重要なのは、進化し続ける中で「懐かしさ」を1㍉たりとも失ってないことだ。

バイクを運転する方は緊張気味、サイドカーに座る子は
お気楽な様子。実際に本物に乗ってるかのような表情だ

 「そのための私のポリシーは、スタッフを大切にすることです。スタッフは昭和世代のおじさんおばさんも多い。例えば、怒り慣れてない親御さん、怒られ慣れてない子供さんがたくさんいらっしゃいます。クレームがくることもありますが、ダメなことは叱れと言っています。それと、マニュアルは作っていません。それぞれの個性で、スタッフ一人ひとりにファンがついています。こんな心強いことはないんです。施設の懐かしさを支えているのはそのあたりだと私は確信しています」。「誰々さんいますか?」って聞いて来園する客もいる。遊具に乗るのが目的だが、スタッフに会いにくるのも、もう一つの目的になっているのだ。「のりもの」の乗り方にもルールがあるし、それをスタッフが教える。そんな会話から、コミュニケーションが生まれる。

ハンドルを握る女の子たちの表情は真剣そのもの。遊びの中から必要な知識を得ているようだ

 子供たちを育てる「のりもの」があって遊びにも決まり事があることを教えるスタッフがいるのが、るなぱあくの魅力でもあるのだ。のんびりした遊園地の存在意義は確かにあった。「最近は、隣近所の付き合いが希薄です。るなぱあくに来ていただければ、遊びにもルールがあることがわかる。大人の方も、日々いろいろなものや事柄と戦っています。そんな中で、癒やしを求めて来ていただければと思います」立体迷路の「とことこ迷城」。記憶力を養う「月コース」、そこに体力も要求される「陽コース」がある。未就園児用の「星コース」(現在は休止)は全国初だ