
旅好きの遊牧民が集うユニークな専門書店
我々は「時間」の中で彷徨(さまよ)っていると言える。常に意識しているわけではないが、会社にいくとき、クライアントとの約束、友人との待ち合わせなど、日常においても時間の存在を認識する状況はあるが、そんな中で最も楽しいことのひとつは、旅にまつわる「時間」だろう。
visiting old, learn new
紙とインクなどの混ざり合った独特な香りに包まれる店内。本棚や積み本にあふれる店主のセンス。貴重な全集や初版本、絶版本、入手困難な雑誌のバックナンバーなどなど。目の前にワンダーランドが広がる。運がよければ、掘り出しモノに出合えるかも。さあ、宝探しに出かけよう!
我々は「時間」の中で彷徨(さまよ)っていると言える。常に意識しているわけではないが、会社にいくとき、クライアントとの約束、友人との待ち合わせなど、日常においても時間の存在を認識する状況はあるが、そんな中で最も楽しいことのひとつは、旅にまつわる「時間」だろう。
「少し前までは、わりかしたくさん残っていた看板建築も、ずいぶん減ってるの。寂しい気もするけど、時代だからしょうがないわよね」 数年前に閉店した額縁の店「優美堂」を撮影していると、近所で店を営むというの品のいい初老の婦人が話しかけてきた。
「吾輩は猫である」は、夏目漱石の処女作である。初版本は1905(明治38)年に出版したが、驚くべきはその豪華な装丁。誕生した裏には、漱石のヨーロッパでの体験があったと言われている。
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人と人は言うに及ばず、人とモノもどこかで必ず繋がっている。めぐり巡っていると言ってもいいだろう。何気ない暮らしの中で、その不思議に、驚かされることもしばしばだ。
階段を上がり、店内に入っていくにつれて、特有の香りが強くなっていく。古本の匂いだ。
Y字の木の枝にゴムをつけ、小石を飛ばす自作のおもちゃは、パチンコと呼ばれていた。どの年代の人までが遊んでいたかは定かではないが、少なくとも60歳前後の人ならば、いや50歳以上ならば、子供の頃の記憶に鮮明に残っているはずだ。