昭和へGO! あの頃に戻れる鶯谷ゲートウェイ
かつて身を置いた時代に自分を戻してくれる空間はそう多くはない。しかも、「ほんの一瞬で」となればなおさらだ。
visiting old, learn new
「おったまげー!」と思わずのけぞってしまいそうなぶっ飛んだ外観、レトロ感満載の店内。一気に昭和にタイムスリップしたような錯覚に陥る。そんなカオスでシュールなとっておきのヤバい店を紹介する。
かつて身を置いた時代に自分を戻してくれる空間はそう多くはない。しかも、「ほんの一瞬で」となればなおさらだ。
かつて「ドヤ街」と呼ばれた街に、その店はたたずむ。 山谷酒場は、いろは会商店街にある。オープンは、2018(平成30)年の9月。新しい店だ。
風車がのんびりと回る田園風景があり、サイケデリックで恐ろしい一場面がある。抱きしめたくなる可愛い絵だったり、ハッとするような一瞬を捉えた写真だったり、あるいはジオメトリックな模様、有機的で生々しいデザインも出てくる。
店の前で思わず立ちすくんだ。 朽ち果てて今にも崩落しそうな建物、「キタコレビル」。横に回り込むと見えてくる入り口から中に足を踏み入れると、何十年前に作られたのかかわからない錆(さ)びた階段や、改修されぬまま時の流れに委ねた空間が広がっている。
見上げると思わず息を飲む外観だ。モルタル塗りの壁面に金色で大きく書かれた「パリー」の文字が燦然(さんぜん)と輝いている。