昭和な釣り堀は変わらないのが魅力 

つり堀 武蔵野園(東京・西永福)

retroism〜article16〜

 今の人は、生きた魚に触れる機会などあるのだろうか?

 スーパーマーケットに行けば、ほぼすべての魚が、すぐに調理できる形で売られている。中には、調味料までまぶされ、自分の好みに味付けをするなどという当たり前のことすらせずに、食卓に並べられていくものもある。魚を丸々一匹買って自分でさばいて料理する人はほんの一握りだろう。子供に至っては、今食べている魚の「元の形」すら知らない、ということもあり得る。釣り堀にたたずんで、釣り上げた魚をタモで手元まで引き上げ、魚をむんずとつかんで針をはずしている釣り人を眺めていると、そんな思いに駆られてしまう。 

口をガッと開いたジョーズが釣り師を迎える。EXILEのMVで使われたものをそのままもらって残した

「昔に比べて、小さい子供たちが友達と連れ立って釣りをしにくることも少なくなりました。こういうところで魚に触れたり、年上のお兄さんに釣り方を教わったり、もちろん僕たちおじさんが教えてもいいんですけど。そういうことが大切だと思うんですけどね」

釣り上げたコイ。大事そうに手に乗せる釣り人の優しさが伝わってくる

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする