楽しかった小学校を再現 給食や抜き打ちテストも

個室居酒屋 6年4組渋谷分校(東京・渋谷)

retroism〜article220〜

 将来は宇宙飛行士、野球選手、医者……。小学生の頃には、たくさんの夢があった。

 しかし、日々の生活の中では、学校で友達に会い、「今日はなにして遊ぼうか」と思いを巡らせるのが、毎日楽しくて仕方なかった。昨日までうまくできなかった逆上がりを、今日こそは軽々とやってのけたい、ドッジボールでやられた借りを返さなくてはと、燃える気持ちで通学路を歩いた。

エレベータを降りると、店名が黒板にデカデカと。よく見ると、ちょっとチョークで書いた文字が少し消えているのが逆にリアルだ

 そんな小学生の頃の記憶を思い出させてくれるのが、東京・渋谷にある「個室居酒屋 6年4組」である。店に一歩足を踏み入れると、当時の楽しかった出来事が、次から次へと頭に浮かんでくるのである。

「教室」に貼られた習字などは、スタッフが小学生時代に書いた本物だ

 運営会社である阪神食品株式会社(大阪市此花区)の檜谷(ひのきだに)進会長の実家(島根県益田市)は、鉄筋工作所を営んでいた。時折父の手伝いをしていた進さんの目に映ったのは、現場の隣にあった児童が20人しかいない豊川小学校岩倉分校の古びた校舎だった。檜谷さんは、この分校をモデルに、かつてあった小学校の教室というコンセプトで、居酒屋を作ることを考えたのだという。

ソファの置かれた校長室や大きな机で大人数でも楽しめる職員室も用意されている

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