ブレない昭和な空間は客ファースト

信濃路 鶯谷店(東京・鶯谷)

retroism〜article11〜

 昭和の時代から、居酒屋に存在し続けた飲み物や食べ物がある。甲類焼酎をさまざまなフレーバードリンクで割った酎ハイ、揚げ物、やっこ、焼き魚や焼きとり等々。数え上げたらきりがないが、「信濃路 鶯谷店」には、それら全てがそろっている。大げさではなく、本当に「全て」があるのだ。

メニューは、全てを把握することができないほどの数がそろっている。それでも常連は、決まったものを食べる。それが飲兵衛の習性だ

「食べ物のメニューが何種類あるか、正確にはわかりません。200ぐらいはあるんじゃないですかね。これでもかなり絞ったんですよ」と、店長の松本秀昭さん。メニューの短冊が壁にびっしりと貼られている様は壮観。食事の楽しみは、メニュー選びから始まるが、ここでは、それがむしろ悩みになる可能性もある、と言うぐらい豊富だ。「オススメは、とよく聞かれるんですけど、これだけあると、私も選ぶのが難しいんですよ」。誤解を恐れずに言うなら、なんでもあるので、食べたいものを思い浮かべれば、それは多分ある、ということになる。しかも、どれを食べても、満遍(まんべん)なくうまいのが憎いところだ。

厚揚げカレーかけ450円。香ばしく焼かれた厚揚げとカレーの絶妙な競演。ありそうでなかった一品は、間違いなくクセになる

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする