本物の京急車両に触れ 通勤通学、旅の思い出紡ぐ

京急ミュージアム (横浜・新高島)

retroism〜article148〜

 日本の発展を支えた屋台骨の一つは電車であり、それは今でも変わらない。時代を遡れば明治以来、文明の象徴としての存在感は大きかったし、現代においても、通勤通学の足として、また観光客の笑顔も運ぶ。我々の生活に不可欠なインフラそのものでもある。

実際に使われていた運行標識板。今も残る「快特」(快速特急)だが、当時はさぞ誇らしげに見えたに違いない

 「京浜急行(以下京急)」が運行している列車の存在はあらゆる意味でユニークだ。そんな同社の魅力を紹介する「京急ミュージアム(横浜・みなとみらい)は、「本物を見て、触れて、楽しむ」をコンセプトに、2020年1月にオープンした鉄道博物館だ。

年季を感じさせる運転士の握る操縦用のレバー。他に、運転シミュレーターが用意されているので、触って動かしたい人はそちらのコーナーへ

 京急が走るのは、品川(正確には隣駅の泉岳寺駅)から京浜工業地帯を通り、おしゃれな街・横浜を抜け、葉山、浦賀、三崎口といった海へと向かうルートだ。いわゆる昭和の香りが残る街を繋(つな)いでいる。営業企画課の小林右京さんは言う。「元々の社名は京浜電気鉄道でした。最初は路面を走る電車でその名残で街の中を縫(ぬ)っていくような路線になったと考えられます」。昭和に入り、日本の一大工業拠点となった京浜臨海部で働く人たちを京急は運び続けた。つまり、日本の産業化を支えていたのである。

スピードが出る京急には欠かせない吊り革と鉄枠にひも製の網棚。荷物の重さで縄がたわみ、落ちにくく設計された優れモノだ

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