手がかかる「個」ほど可愛い ⁉︎ オーディオの営み

コラム其ノ陸(特別編)

retroism〜article67〜

 「ワンタッチ」という言葉を聞かなくなって久しい。誰がどこで使い始めたのは定かではないが、1960(昭和35)年にジャンプ傘が発売されたあたりから、盛んに会話の中に登場するようになったらしい。準備に多くの時間を使い、幾つもの行程を経て目的にたどり着くのが、かつての人々の行動だった。ところが、一つの動作で、迅速に目的にたどり着けるのが「ワンタッチ」であり、その言葉を聞けば便利に思えてしまうのだ。

 さらに時代は進んで、大抵のことが便利になり、コンピューターのキーボードをたたくことによって、指先だけでこと足りる。便利が当たり前な世の中になったのである。オーディオも、そんな流れにあらがえていない。PCやネットを使って、指先一つで音楽を聴ける時代である。消費電力を抑え、効率よく音を増幅するアンプが主流なのも事実だ。しかしである。いまだに面倒な手順を踏んで音楽を聴く人はたくさん存在する。むしろ後者をあえて選ぶ人が増えているとも聞く。

オーディオ機器には、見た目に美しいという根源的な魅力がある

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