レトロ散歩 其ノ壱
都営荒川線(通称東京さくらトラム)はのんびり走る。全然急がない。まるで、スピードを競う今の時代にあらがうかのようだ。
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都営荒川線(通称東京さくらトラム)はのんびり走る。全然急がない。まるで、スピードを競う今の時代にあらがうかのようだ。
普段なにげなく乗っている地下鉄も、ちょっと俯瞰(ふかん)して見ると、ただ人を運ぶためだけのものではないことに気づく。命はもとより、人の暮らしを運び、楽しみ、時には悲しみや苦しみさえも運んできた。
昭和の暮らしぶりが垣間見える、庶民に密着した箪笥(たんす)や食器棚などを、最近は古家具(ふるかぐ)と呼ぶ。作られた時代は戦前戦後(昭和20〜30年代)が中心だ。そんな懐かしいインテリアを直して売るのが、「古家具古道具 そうすけ」(以下そうすけ)である。
経験を誰かと分かち合いたいと思う。それは喜びが何倍にも増えるからである。「トライオード」の創業者であり代表取締役である山﨑順一さんは、そんな思いから会社を興した。1994年のことだった。
浅草はいつもにぎやかだ。 「寺のそばを歩けばお経が聞こえてきたり、路地裏では三味線が流れてきたりします。かつてはチンドン屋も日常の中にありました。
アルニコ。この甘美な響きにオーディオファンは熱狂する。オールドファンならなおさら、この言葉を聞いただけで、思わず立ち止まり振り向くはずだ。
この世でそう多くは存在しない、真実の一つが、老舗の洋食屋「カレーの店 タカサゴ」(以下タカサゴ)にはある。