「う〜ん、マンダム」 蘇る50年前の記憶と世相

コラム其ノ拾肆(特別編)

retroism〜article217〜

 コマーシャル(C M)は時代を映す鏡である。

 言葉の面白さや力が、昭和のCMにはあった。CMは世相を反映し、時代をけん引していたとも言える時代だった。

 なぜなら、生身の人間が創作した英知がたくさん詰まっていたからだ。だからこそ、見る側にもグサリと刺さり、いまだに忘れることがない「作品」として、多くの人々の心に残っているのだと思う。わずか15〜30秒の短い映像とメッセージの中には、多くの要素が含まれていた。感じ方は人それぞれだと思うが、少なくとも、「お茶の間」の視聴者がその世界に引き込まれ、思いおもいの感情を心に刻み込まれたことは間違いないだろう。

 子供心に頬を赤くさせられたのは、1969(昭和44)年だった。猛スピードで車を走らせる際に巻き起こる風で、運転する小川ローザのスカートがまくれあがり、「オー・モーレツ!」とつぶやく。「モーレツ」のセリフは、ちまたでも使われていた。当時、高度経済成長の主役と見られていたサラリーマンを表す「モーレツ社員」という言葉も流行語となった。そういう意味では、60年代を見事に言い表した、象徴的なCMという見方もできるだろう。「う〜ん、マンダム」。目線がGOOD! 犬もチャールズ・ブロンソンになりきっている⁉︎