おせちに込められた意味をかみしめ 正月を味わう

 デパートの食品売り場や通販カタログをみると、驚くべき事実を目の当たりにする。「洋風おせち」や「中華おせち」なるものが並んでいることである。矛盾を感じざるを得ないが、現代の状況に照らし合わせれば、それも致し方ないことなのかもしれない。本来重箱は5段が正式である。核家族化と言われて久しいが、そんなに大量の料理を夫婦や家族3、4人で食べ切れるものではない。三が日同じものを食べなければならないのはつらい。だから売られているおせちも比較的小さなものが多い。社会の変化とともに、日本に存在した風習や習慣が変わってしまった一例だ。 餅つきは「よいしょ!」「はい」などと掛け声をかけてつくのが一般的だが、息が合わないと大変危険なことになる⁉︎

 1976(昭和51)年の年末年始にかけて、盛んにテレビから流れていたハウス食品(ククレカレー)のCMで「おせちもいいけどカレーもね」というキャンディーズのセリフは一つのエポックメーキングだった。正月に食べるのは、おせちだけじゃないことを世に知らしめた、インパクトのあるフレーズである。正月だからと言って、おせちを食べなければならないという日本人がもっていた固定概念を覆した、名キャッチ(コピー)とも言える。

 さらに、正月に食べる定番といえば、餅である。おせちと違うのは、年末から年明けの7日まで飾り、その後鏡開きを行ってから食すことだ。その理由は、穀物の神様に対するお供えであり、貢ぎ物でもあったからだ。だからこそ、エビや昆布、紅白の半紙で作られた〆飾りなどで化粧をさせた。餅は、正月の「もう一つの主役」でもあったのだ。

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