厚さ3㌢!ド迫力ハムカツとメガ盛り料理に驚嘆

 一番いいハムを使い、極厚で供したところ、これが人気を呼んだ。そもそも河野さんのポリシーは、「まずはうまくなきゃいけない。値段はリーズナブルに抑える。お腹が空いたお客さんを必ず満足させる量を出す」という。

洋食屋の必需品、三角のナプキンスタンド。四角
くおられた紙ナプキンが斜めにセットされている

 そんな河野さんの心に秘めた料理哲学も深い。「料理がちゃんとできるためには、最低10年はかかると思っている。ちょこっとフライパンを振るぐらいは、1カ月もあればできるようになるけどさ。俺なんか50年やってるからね」。やればやるほど勉強するようになるし、いろいろ学ばなければならないと強調する。「自分で研究しなきゃダメなんだよ。あとは、その人のセンスだろうな」。日々の努力が身を結ぶ。「ローマは一日にして成らず」というわけだ。大昔からの真実である。

居抜きで手に入れた元うどん屋の名残りもチラホラ

 ばーくがなくなったら困る人が大勢いると思う。「20年間通い続けてくれる人も、1週間に3回ぐらいきてくれる人もいるよ」。だからこそやめられないのだ。老舗でよく聞く話として、「後継者問題」がある。しかしご安心を。息子の智昭さんが、すでに厨房(ちゅうぼう)に入っている。中学、高校で英語の教師をしていたが、店を一緒に賄っていた奥方が病気で倒れ、1カ月ほど入院した。この換気扇から店外に流れてくる、洋食屋さん独特の匂いがたまらん!