「幅広い方に愛してもらいながら、社会貢献的なことができないかなと思って、考えたのが今回のプロジェクトです」。国内にはスーパーマーケットの進出などで、存続の危機に瀕している古くからの商店街などが少なくない。そういう場所を活性化させたいとCEOは考えているし、モンチッチ氏にはその力があると思う。「イベントなどに来ていただける人の中には、昔から可愛がっているモンチッチを持ってきてくださる人がいらっしゃいます。購入時から40年以上持っているというモンチッチを連れてきてくれる年配の人も少なくありません。名前をつけてくれる人もいるんですよ」と幡野さんはほほえむ。
８月に開催される「山形花笠まつり」の広報大使に就任したモンチッチ
そこには「私が持っているモンチッチの代わりはいない」という所有者の愛情が見て取れるのである。一つのモンチッチとのつながりを大事にしてくれる証拠でもある。親子３代で、大切にしてくれている人も多い。「あたしのモンチッチはこれなんだ」と。家族や夫婦も多いし、40代の婦人、代々で受け継いでいるという古いモンチッチを持ってくることもあるという。「その強さは、モンチッチが持っている強さとだと感じますね」
株式会社モンチッチは、イベントを通して、モンチッチの魅力を発信していく。CEOとしてのモンチッチは、実際に現場に足を運び、代表取締役とともに会社を盛り上げる役目を果たす。新会社を設立したのは、セキグチがモンチッチを今後１００年、２００年と生み出していくという決意の表れでもある。
最後にモンチッチCEOが今後の意気込みを聞かせてくれた。「僕はまだまだ頑張るモン。イベントでもなるだけ多くの人にお会いし、レトロで街を元気にするモン」。その表情は自信に満ちあふれていた。
かぶしきがいしゃ もんちっち
東京都葛飾区西小岩５−３−２７
設立：２０２３（令和５）年６月
代表者（CEO）：モンチッチ
事業内容：モンチッチを活用した地域活性化などの企画・実施
文・今村博幸