絶滅危惧「クラカメ」の楽しさと文化を次世代に

 早田さんは、特に若い人に対して、カメラをいじってきた先輩​​としてアドバイスをする。「ライカやコンタックスを買いにくる若い人がたまにいます。『半分でもいい写真が撮れたら、たいしたもんだよ』って言って、応援するようにしています」

さまざまな道具を使って、オーバーホール、メンテナンスを施していく

 プロでない限り、1割ぐらいしかまともには撮れないのが普通なのだ。「ちゃんと奇麗に撮れたら、たいしたもんだよって言うと、『頑張りますって』帰っていきます。そんな会話も面白いよね」

(上)入り口は右の通路の突き当たり。入り口に辿り着くまで、ショーケースに見とれて、時こともしばしばだ(下)店舗正面の棚には、奥様が趣味で入手したカメラと関係するキャラクター。クラシックカメラとの対比が面白い

 ただ、6Xの中判を使っている客の中には分かっている人もいる。「8枚しか撮れないことが魅力なんだって。1枚失敗したら、1/8の失敗になる。その確率をいかに上げるかにチャレンジする楽しさを彼らは分かっているね」。そう言って、早田さんはうれしそうに笑った。

はやたかめらてん
東京都台東区浅草2-1-3
📞:03-3841-5824
営業時間:午前11時〜午後7時半
定休日:木曜
文・今村博幸 撮影・JUN