絶滅危惧「クラカメ」の楽しさと文化を次世代に

早田カメラ店 (東京・浅草)

retroism〜article215〜

「商品がなくなると、またヨーロッパに行ける。それを楽しみに毎日仕事してる感じだね。当然カメラ屋を巡るけど、一通り見て仕入れて、そのあと向こうの知り合いと飲む酒がまたうまいんだよな」

店内は、ダークグレーの天井、柱、床になっていて、入った瞬間薄暗く感じる。その分商品が目立つのだ

 東京・浅草の伝法院通りにある「早田カメラ店」店主の早田清さんは冗舌だ。しゃべり出すと止まらない、気のいい人物である。

巨匠アンリ・カルティエ=ブレッソンを有名にした「決定的瞬間」を撮ったと言われるライカA型

 ショーケースに並ぶカメラは、ヨーロッパ(ドイツ、フランスなど)まで買い付けに行ったものをオーバーホールして飾っている。さらに、この商売をやっていて楽しいことがあると早田さんは笑う。「人とのつながりが楽しいんです。大きなポイントだね」ローライを代表する二眼レフの数々。ただただ美しい