日本カメラ博物館(東京・一番町)
retroism〜article141〜
ゴールドのローライコード。機能もさることながらここまでくると工芸品
二眼レフの原型と言われているイギリスのマリオンが製造した「アカデミー1号」など歴史的価値の高いものなどをはじめ、世に出ていない試作機などの展示も興味深い。中でもとりわけ大きなスペースを割いているのが、世界を席巻してきたドイツ・ローライの名機の数々だ。第二次世界大戦が終わり、ドイツが東西に分断された関係で、ガチガチに固められていた特許を他の国が使えるようになる。それをきっかけに、二眼レフが世界中で製造されるようになり、日本のマミヤやミノルタ、小西六(いずれも当時)などが追随した。ほかにもアメリカなどで誕生したデザイン性を重視したと思われる機種などが一堂に会している。学芸員の石王咲子さんが説明を始めた。「ローライ・フレックスに関しては、コレクターも多いので、アクセサリーなど細かいバリエーションも楽しんでもらえればと思っています」
数多く誕生した小さなメーカーの頭文字をAから並べてある。ファインダーが開いているので、上からの光がレンズを通して白く見える