うつりゆく昭和の九段下界隈の歩みを写真で紹介

昭和館(東京・九段下)

retroism〜article141〜

 東京のど真ん中に九段下はある。皇居内濠(ぼり)の周辺は季節ごとの草花が風景に彩りを添え、景勝地・行楽地として人々の目を楽しませてきた。そんな九段下界隈(かいわい)の昭和の歩みを紹介する写真展「うつりゆく昭和の九段下界隈」が東京・千代田区の「昭和館」で開催中だ。5月8日まで。

1945(昭和20)年当時の軍人会館とその周辺上空から見た1945(昭和20)年当時の軍人会館(奥)と千代田区九段南周辺=米国立公文書館提供、昭和館蔵

 昭和という時代に焦点を当て、第二次世界大戦以前からの街の様子が豊富な写真で紹介されている。1927(昭和2)年頃の九段坂の大改修工事の様子や、34(同9年)に完成する軍人会館(後の九段会館)などなど。後者の「帝冠様式」と呼ばれる鉄筋コンクリートのビルに瓦葺き屋根を使用した和洋折衷の建築様式は世の中の近代化を思わせる。二・二六事件の戒厳司令部が置かれるなど、歴史の暗部の舞台にもなった。

 一方で、38(同13)年に撮影された桜が咲き乱れる内堀通りの様子は華やかで、大きな戦争の間(はざま)に訪れた平和な様子が見てとれる。また、同年に撮影された東京市電が雨の中を力強く走る写真には、頼もしささえ覚えるのだ。

写真展「うつりゆく昭和の九段下界隈」の会場風景写真展「うつりゆく昭和の九段下界隈」の会場風景

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