ココロ躍る憧れの昭和を体感できる喫茶店

 その計画が具体的になったのは、8年ほど前。ただの喫茶店では面白くないと考えた長谷沢さんは、自分の「好きなモノ」と店を結びつけることを考えた。「なんとなく、可愛い喫茶店が心の中にありました。パーラーのようなね。そして、自分の好きなモノを店内に飾ったら、楽しいんじゃないかって思いました」。長谷沢さんの好きなもの。つまり、懐かしい古いものだった。

ポップな1階には懐かしいポスターも。クリームソーダを飲んでいた20代のカップルに店の感想を聞くと「新しい」と答えてくれた

 もう一つ好きなモノがあった。「昭和のハワイです。1960年代のエルビス・プレスリーがリリースしたブルー・ハワイとか。ハワイのお土産なんかも集めていましたが、日系人の暮らしが垣間見えて、昭和のいい感じが残っているんですよね」

兄の部屋には、家族の誰もが見てはいけないものがあった

 さらに、日本の古いものも集め出し、結果、それらを自分の店に飾ることになる。「喫茶店を始めると決めた時、自分の持っているものを置いちゃおうと思いました」。当時のどんな家庭の中にもあった道具や小物、インテリアなどなど、さまざまなものが長谷沢さんの手元に集まっていた。「旅行も熱海などレトロを感じられる場所に行くことが多くて、現地では、土産屋と金物屋、リサイクルショップは必ず寄りますよ」

昔ながらのクリームソーダ(メロン味)。グラスは
 昭和時代
のデッドストックだ。他にタコウインナー
        が乗るスパゲティ・ナポリタンやオムライスもある   

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