マンガの神様とトキワ荘の軌跡を辿る特別展

 

豊島区立トキワ荘マンガミュージアム(東京・南長崎)

retroism〜article109〜

 マンガを大きな「文化」のひとつにまで押し上げた第一人者が手塚治虫であることを否定する者はいないだろう。強烈な個性を持った絵柄やストーリー性のある作風など、あらゆる面で多くの読者を惹(ひ)きつけた。そんな手塚と、後にマンガ家の梁山泊(りょうざんぱく)と言われたトキワ荘を絡めながら、足跡などを辿(たど)る特別企画展「トキワ荘と手塚治虫 ―ジャングル大帝の頃―」が東京都豊島区南長崎の「トキワ荘マンガミュージアム」で開催されている。8月9日まで。

手塚治虫(©手塚プロダクション)

 特別企画展では、「トキワ荘前史」と手塚自らが呼ぶアパートに住んだ1953(昭和28)年初旬から54(同29)年10月のわずか2年間に描いた直筆原稿などをエピソードを絡めながら紹介している。さらに、兵庫・宝塚から東京に進出するまでの出来事や、アパートを出た後、藤子不二雄Ⓐ、藤子・F・不二雄、石森章太郎、赤塚不二夫など、マンガ家たちとの交流など、興味深いエピソードもふんだんに盛り込んである。

「少女クラブ」に連載(1953年1月号~56年1月号)して
いた「リボンの騎士」の原稿(©手塚プロダクション)

 展示構成は3章に分かれている。第1章「トキワ荘前夜 〜宝塚から東京〜」で取り上げるのは、「アマチャンの日記帳」でデビューした手塚が医学を学びながら、マンガ家として活動していた時代。第2章「トキワ荘前史 〜トキワ荘と手塚治虫〜」においては、トキワ荘時代の作品などをエピソードとともに紹介する。第3章「トキワ荘を離れて 〜マンガ家たちとの絆〜」では、他のマンガ家と、手塚との絆などが紹介されている。

「トキワ荘と手塚治虫―ジャングル大帝の頃
  ―」のフライヤー(©手塚プロダクション)

 今回の特別企画展では、これまで展示されることがなかった「サボテン君」などの、貴重な作品と出合える楽しみや、手塚を慕い訪れた若いマンガ家志望者が制作を手伝った作品の直筆原稿なども、見逃せない。さらに、ミュージアム1階のマンガラウンジには、連載当時の付録本なども展示しており、館内では、今回の展覧会オリジナルグッズや記念メダルも販売している。

 午前10時〜午後6時。月曜休館(祝日の場合は翌平日休館)、特別観覧料大人500円、小中学生100円。問い合わせは03・6912・7706(豊島区立トキワ荘マンガミュージアム)

【レトロイズム編集部】

※手塚治虫、手塚プロダクション、宝塚の「塚」は旧字体

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする