人生で必要なことは、すべて銭湯が教えてくれた
「おかみさーん! 時間ですよー!」 そんなセリフで始まるテレビドラマ「時間ですよ」は、子供にとってはかなり刺激的だった。いろいろな意味でワクワクする人情ドラマでもあった。
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「おかみさーん! 時間ですよー!」 そんなセリフで始まるテレビドラマ「時間ですよ」は、子供にとってはかなり刺激的だった。いろいろな意味でワクワクする人情ドラマでもあった。
路地裏は、大通りとは世界が別だ。角を曲がった瞬間に空気は一変し、垣間見えるのは、そこに住む人たちの暮らしである。路地裏を曲がる手前、大通りの商店街にあるのは、日常を埋めるパーツだ。
懐かしいレトロ看板で昭和な気分に浸る。 東京・四ツ谷にある「新宿歴史博物館」では、「すこし昔の看板」と題した小さな展示が行われている。9月22日まで。
「たばこは文化である」と言ったのは劇作家の山崎正和氏だ。小説家・開高健は「人生は煙とともに」と、インタビューで答えている。
「少し前までは、わりかしたくさん残っていた看板建築も、ずいぶん減ってるの。寂しい気もするけど、時代だからしょうがないわよね」 数年前に閉店した額縁の店「優美堂」を撮影していると、近所で店を営むというの品のいい初老の婦人が話しかけてきた。
「ワンタッチ」という言葉を聞かなくなって久しい。誰がどこで使い始めたのは定かではないが、1960(昭和35)年にジャンプ傘が発売されたあたりから、盛んに会話の中に登場するようになったらしい。準備に多くの時間を使い、幾つもの行程を経て目的にたどり着くのが、かつての人々の行動だった。ところが、一つの動作で、迅速に目的にたどり着けるのが「ワンタッチ」であり、その言葉を聞けば便利に思えてしまうのだ。
作家・田山花袋が1917(大正6年)年に出版した回想集「東京の三十年」の中で、神楽坂に言及している。「神楽坂の通り……依然として昔のまゝである」