SHIN一覧

昭和グッズと熱き心に触れ、極上の珈琲を味わう

想(おも)い続ける力は、なによりも尊い。積もっていく憧れや願望の先には、ふた通りの結果が待ち受けていて、だんだん大きくなって成功に結びつけば喜ばしいし、いつの間にかしぼんでしまい、成し遂げられずに終わってしまう不安を抱えて過ごさなければならないのも現実だからだ。

オレンジ色の列車が運ぶ「淡い恋と旅の思い出」

日本人が尊ぶものの一つが「情」である。あらゆる場面で使われ、さまざまな意味をもつこの言葉は奥が深い。辞書によれば、「他人に対する思いやりの気持ち、情け、真心、誠意、愛情、趣、味わい」などなど意味は多彩だ。中でも、あまねく人々が好む情がある。「旅情」だ。字面は美しく響きも奇麗なこの言葉がよく似合う列車、それが「ロマンスカー」である。

電車に夕日、紫煙と珈琲 我が青春の玉突き場

 近代的なビルが立ち並ぶ大都会・東京だが、随所に時代がかった建物が並ぶ場所や通りがひょっこり顔を出すことがある。神田川に並行して走る、昌平坂交差点からJR御茶ノ水駅へと向かう外堀通りには、まさに忘れ去られたような建物が軒を連ねる。湯島聖堂寄りに静かにたたずんでいるのが、「淡路亭ビリヤード場(以下淡路亭)」だ。

令和の若人に昭和の元気と活気、情熱を届けたい

 館内に入った瞬間に伝わってくる不思議な「熱」は、まごうことなき昭和という時代が持っていたそれだ。1800年代の終わりから、1945年(昭和20)年8月15日、第二次世界大戦に負けるまで、日本は戦争に明けくれた。勝っているうちはまだ良かったが、近現代の大きなうねりの中で初めて敗戦という苦汁を飲まされた。しかし、日本人のすごさはそこから発揮されることになる。

時代を彩った演芸家の貴重な資料70点を公開

芸能は、国の宝である。残して後世に伝えることは、我々人類に課せられた使命でもあるのだ。伝統芸能・文化を残し過去と現在、そして未来へ共有するという重大な仕事を担っている国立演芸場(東京都千代田区)の1階・演芸資料展示室で「新収蔵資料展」が開催されている。長年にわたり篤志家などから寄贈された演芸に関する貴重な資料を紹介する企画展だ。7月25日まで。