レトロ散歩其ノ拾参(横浜・六角橋商店街)

魚だけでなくつくだ煮などのお総菜も充実している。今夜のおかずの品定めをする買い物客。どんなメニューが食卓に並ぶのだろうか

八百屋の池上商店。店頭には野菜や果物がふんだんに並べられている。ちょっと見かけは怖いが、話好きの店主が、商店街の昔と今を語る。言葉の端々からは、この街を愛していることが見てとれる。趣のある木造住宅は、開業した1946(昭和21)年当時のままだという。「大勉強の店」という宣伝文句が目に飛び込んできた。着物店で生地を見る客と店主が話をしていた。「母親から譲り受けた着物を直す相談か」「新しい着物を新調するのか」などと想像するのもドラマチックだ。こんな風景を見られることも今はほとんどなくなった

街の本屋もある。車の通れる六角橋商店街大通りま
で見通せるほど広い。街の文化を一手に担ってきた

ミシンを使ってデニムを修理する工房。ミシンの音が店外にまで聞こえてくる。手元を照らす1灯の明かりが、不思議と温かい 

食堂だが、本を片手に昼間からいっぱい飲(や)る客が静かな時を過ごしていた。にぎやかな商店街の中でところどころに、静寂な空気が流れているのだ

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