名だたる写真家と愛機紹介 東京・一番町で特別展

 カメラが一般に市販されるようになったのは、記憶を持った鏡と評されたダゲレオタイプがフランスの特許を取得した1839年にさかのぼる。金属板に焼き付けられた極めて精緻な像は、人々を驚かせ熱狂させた。時は流れて2019年、180年の歳月の中で、写真家によって生み出された写真表現は実に多彩だ。作家の力量も大きいが、機材の発達に負うところも多大で、カメラそのものの発展が表現方法を多様化させたとも言える。同特別展では、著名な写真家の作品とカメラを展示しながら、機材の発展とカメラ表現の密接な関わり、作品とその背景にあるカメラ機材の歴史を、さまざまなエピソードとともに振り返る、非常に興味深いものになっている。

 取り上げているのは、報道写真家の草分けであり、写真家として日本初の文化功労者である渡辺義雄とニコンF。アメリカのフォトジャーナリスト、ユージン・スミスとオリンパスペンなど。展示されるカメラ機材は、ダゲレオタイプからデジタルカメラまでを網羅。資料性と娯楽性を持ち合わせた書籍も販売している。

 開館は午前10時〜午後5時。月曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館)。入館料は一般300円、中学生以下無料。問い合わせは同館(03・3263・7110)。

 【レトロイズム編集部】

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