山手線が丸くなるまでを解説 ウグイス色103系も

旧新橋停車場 鉄道歴史展示室(東京・新橋)

retroism〜article198〜

 丸くつながっているのが当たり前だと思っている山手線だが、最初はそうではなかった。

 山手線の開業は1885(明治18)年。以来、時代とともに役割を変えながら東京の主要部を結ぶ環状線となり、人々の生活になくてはならない路線へと成長した。そんな山手線の現在までの歩みを紹介する「山手線展〜やまのてせんが丸くなるまで〜」が、東京・新橋の「旧新橋停車場 鉄道歴史展示室」で開かれている。7月9日まで。昭和世代には、やはりウグイス色の103系が馴染み深い。1964(昭和39)年頃の東京駅=鉄道博物館所蔵

 同企画展では①山手線の誕生②山手線の環状化③副都心の形成④山手線の今ーーの4章に分けて展示している。山手線の元々の起こりは、貨物輸送を中心とした鉄道による輸送ネットワークを形成することだった。

 官設鉄道(のちの東海道本線)と日本鉄道を結ぶ線として開業した。当時は品川〜赤羽間を結ぶ日本鉄道品川線と呼ばれていた。やがて、池袋〜田端間を結ぶ豊島線が開業。「山手線の起こり」である。現在のような環状運転を始めたのは、東京ー秋葉原ー上野間が開通した1925(大正14)年になってからだ。

電化工事中の山手貨物線。恵比寿から目黒へ向かう蒸気機関車の引く貨物列車も見える。1954(昭和29)年頃=鉄道博物館所蔵

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