80年代後半の「谷根千」活写のモノクロ61点

 谷中、根津、千駄木の三つの地域は「谷根千」と呼ばれ、古き良き昭和の文化や街並みが数多く残るなど、定番の街歩きスポットとしても有名だ。榎並さんは、独立して上京した26歳の頃、故郷の京都の通り名と似ていた日暮里駅で下車したことがきっかけで、「谷根千」エリアを知ったという。昔ながらの木造家屋や商店が軒を連ね、路地やお寺が多い同エリアに郷愁を覚えた榎並氏は、親しみを感じながら各地を撮影をした。

気まぐれな野良猫=1980年代後半

 同作品展では、「谷根千」で写したモノクロ作品61点を展示する。また、1月11、18、19日、2月1、2日にはギャラリートーク(午後2時から約30分)​​​​も行われる。

 各作品には、下町情緒あふれる風景とともに、そこに暮らす市井の人々が写っている。一期一会を大切に、出会った人たちとコミュニケーションを取りながら写真を撮るのが榎並氏のスタイルだ。町も人もおだやかで、人とのつながりが密接だった昭和の風景は、現代における地域社会の在り方や地域文化の価値についても再考する機会となるだろう。

板塀が目を引く「ホタル坂アパート」=1980年代

 開館は午前10時〜午後5時。20、27の両日(月)は休館。入館無料。問い合わせは03・3261・0300(JCIIフォトサロン)。

【レトロイズム編集部】