あふれる銭湯愛をカフェで具現化 レトログッズも
「ペナントだらけのあなたの部屋に〜♪」と歌われたのは、1982(昭和57)年にリリースされた河合奈保子の「Invitation」だった。
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「ペナントだらけのあなたの部屋に〜♪」と歌われたのは、1982(昭和57)年にリリースされた河合奈保子の「Invitation」だった。
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コーヒーの香りと紫煙がゆるやかな曲線を描く。喫茶店に似合うのは、そんな風景だし、ないと様にならない。「コーヒーを飲むと、たばこが吸いたくなりますよね」 。「レスポアール」のマスター飯島光男さんがそう言ってほほえんだ。
「レトロは楽しいですよ。懐かしさに胸がキュンっとなります。子供の頃の思い出と一緒にあるからですかね」。東京・柴又の最もにぎやかな場所から、ほんの少しだけそれた場所にある「喫茶セピア」。入り口に立つと、かつての少女マンガに出てきそうな店内にココロが踊る。店を営むのは長谷沢貴世子さんである。
寄席と噺(はなし)家に関わる錚々(そうそう)たるビッグネームが登場する「喫茶 楽屋」創業の物語は、近現代落語界の一大絵巻といった様相を呈する。
入り口のドアの前に立つとふと懐かしい気持ちになる。若い頃、友達または恋人と入った喫茶店と同じ匂いが漂っているからだ。30年以上の歳月を経て旧友と再会したかのような気分になり、入店する前から充足感でいっぱいだ。
心地よい早朝の日差しが谷中の街を優しく包む頃、木でできた雨戸を開けることから、「カヤバ珈琲」のマネージャー・成瀬真理子さんの一日が始まる。