はやりにはやったのは、加藤茶のストリップのシーンだ。ペレス・プラード楽団の「タブー」が突然流れ、「チョットだけヨ」、「あんたも好きねぇ」と、絶対に子供に見せてはいけないコントがまかり通っていた。しかも困ったことにこのフレーズが爆発的に世の中に浸透したのである。
ギャグに関しても、いまだに通用する。「加トちゃんペッ!」だとか、「うんこチンチン」、志村の「カラスの勝手でしょ」、「だっふんだ」、ハイサイおじさんの替え歌である「変なおじさん」、オゲレツで言えば、バレリーナの格好をして股間に白鳥の首がついている衣装などなど、数え上げればキリがない。それらのギャグが、視聴者の心に刻まれて離れないのは、今でも加藤がテレビ番組で「加トちゃんペッ!」をやると、会場がどっと沸いてしまうことが証明している。この根強い人気は、国宝級と言ってもいいだろう。
昭和にあったおおらかさ、なんでもありのハチャメチャ感が存在していたという事実に改めて驚かさせる。当時の時代背景とも重なる気がしてならない。昭和の混とんを笑いへと昇華させたという言い方もできる。個々の嗜(し)好が多様化し、テレビ離れが進んでいる今と違うのは、時流と視聴者が個人ではなく、大きな塊になり一体化していたところだろう。「みんな」が一緒に楽しめたことだと思う。「全員集合」放送翌日の学校では必ず話題になったし、それが昭和の良さの一つであったことを、実感させてくれるのだ。

西武線・東村山駅東口に設置されている志村けんの銅像