詰襟(えり)やセーラー服、ワンピース、ジャンパースカート、ブレザーにスカートなど、日本の学生服の種類は、この100年間で大きな変化はなかった。変化があったのは、着こなし方である。スカート丈やズボン幅、リボンの結び方など、ささやかな違いでありながら、学生服の着こなしにはその人の個性、所属するグループを示してきた。学生服は「ビジュアル・コミュニケーション」のツールの一つでもある。

「1980年代半ばに新登場したチェックスカート×ブレザー制服」 ©森伸之
「横浜銀蝿」や「なめ猫」がブームとなった1970〜80年代の制服には、ツッパリやスケバンの着こなしが流行した。歌手の安室奈美恵さんのファッションを模した「アムラー」が大量発生した90年代になると、ガングロ&ルーズソックスが街を席巻した。90年代〜2000年代初頭にかけては、コギャルやギャル男などがブームとなった。会場内では、これら学生服の移り変わりを実物やイラスト、パネルなどで紹介している。

1980年代に流行したなめ猫 ©NAMENEKO JAPAN
開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時半まで)。休館日:月曜日(7月21日、8月11日は開館)、7月22日、8月12日。入館料:一般 1200円、高校・大学生1000円、小・中学生500円(いずれも竹久夢二美術館と併せての料金)。問い合わせは、03・3812・0012。
【レトロイズム編集部】