50年の歩みたどる「その名は中野サンプラザ」展

山崎記念中野区歴史民俗資料館(東京・沼袋)

retroism〜article259〜

 2023年7月に50年の歴史に幕を閉じた「中野サンプラザ」の歩みを写真や 公演記録など貴重な資料200点以上でたどる企画展「その名は『中野サンプラザ』」が東京の山崎記念中野区立歴史民俗資料館で開かれている。12月22日まで。

    中野のランドマーク的存在だった中野サンプラザ。
手前は1997年に設置されたからくり時計

 全国勤労青少年会館(通称・中野サンプラザ)は、1973(昭和48)年6月に、働く青少年の健やかな成長と福祉の増進を図ることを目的に福祉施設として開館した。地上21階、高さ92㍍の白い三角形が特徴の個性的なビルには、ホテル、レストラン、結婚式場をはじめ、テニスコートやボウリング場が入っていた。中でも2222人収容の「中野サンプラザホール」は、ユーミン(松任谷由実)や山下達郎などのアーティストや、モーニング娘。などのアイドルもコンサートを行った。

あまたのアーティストやアイドルがコンサートを開催した中野サンプラザホール

 同企画展では、設計図や建設中の写真などで設立の目的と時代背景、構想から着工・開館までの道のりを紹介。記念誌やコンサートホールで開催された公演などのパンフレット、ミュージカルの譜面、結婚式場のポスター、 当時の写真などを展示している。

建設中の中野サンプラザ。骨組みからも個性的な形状がうかがえる

 会場内には、イラストで描かれたホール客席を背景に記念撮影ができる「なりきりオンステージ撮影スポット」、来館者の中野サンプラザにまつわる思い出のエピソードや写真をボードに掲げ紹介するコーナー「あなたのなかのサンプラザ」も設置している。その他、サンプラザの形のペンダントや消しゴムで彫るスタンプ作りのワークショップ「オリジナルサンプラザ工作」(ペンダントは11月16日、12月6日、スタンプは11月24日、12月14日。各日当日受け付けで先着30人)を実施。12月7日には、サンプラザホールで活躍したアーティストの楽曲を楽しむレコードコンサート(定員30人、申し込み不要)も開催される。1973(昭和48)年の開業当時から併設させていた中野サンプラザボウル

 開館は午前9時〜午後5時。休館日:月曜日、第3日曜日。入場無料。問い合わせは、03・3319・9221。

【レトロイズム編集部】