懐かしさと新しさに感動 令和のフィルムカメラ

PENTAX 17 ファーストインプレッション

retroism〜article255〜

 令和の時代にあえて発売されたフィルムカメラ「PENTAX 17」が好評だ。その理由を確かめるべくレトロイズムのJUNカメラマンが実際に手に取り撮影したファーストインプレッションをお届けする(フィルムはコダックGOLD200を使用、オートで撮影)。

 今のこの「ご時世」にフィルムカメラの新規発売とは何とも無謀な……というのが正直な感想だった。正式な発売前からネットで新機種が紹介されていたが、ピンとこなかった。

 それもそのはず、フィルムしかなかった時代に写真を撮ってきた1960年生まれの小生からしたら、デジタルカメラの初期は使い物にならなく敬遠していたが、あれよあれよとフィルムを凌駕(りょうが)してしまい、フィルムはいったい何だったのだろうか、と思うほど高画質でコスパも良く、その場で撮影画像の確認が可能(ポラ付きカメラと自分は呼ぶ)と何とも素晴らしいカメラの出現・進化に、今では喜んで撮影にデジカメを振り回している身である。

 40年以上も撮影、カメラに関わってきただけに、気付けば数十台以上のフィルムカメラを購入し、手放して来た。フィルムカメラには愛着はわくが、デジカメは電化製品で作品の結果を求める手段でしかなく、より性能の良いカメラが出れば、よほどのことがない限り、下取りなどで手放すのも惜しくない自分がいるのが不思議なくらいだ。