｢妄想と願望｣で架空の純喫茶 まさかの商品化⁉︎

　商品の色味にも気を遣った。｢落ち着いたディープトーンを使うことによって、当時の純喫茶の店内をイメージしました。昭和っぽさを感じてもらえるように、シルクスクリーンのような『アナログ感』と『かすれ』などを使いながらデザインとして表現しています｣
若い世代を中心ににぎわう原宿表参道店の店内。豊富な商品を前に迷ってしまうことも

　また、ロゴは当時の主流であった「太さが一定で払いのカーブが急」という特徴を持つフォントを採用した。そんな店名ロゴデザインを中心としたアイテムも豊富だ。昭和の日常だった純喫茶のもつノスタルジーをうまく取り入れたそのセンスはさすがである。思わず手に取り見入ってしまう年配者の姿も印象的だった。

ほとんどの商品が390円のサンキューマート。でも商品ひとつひとつを見ると、値段の安さだけでないこだわりがいっぱい詰まっている

　「サンキューマートでしか買うことのできないマニアックなグッズ展開を楽しみにしているファンの方々も多くいらっしゃいます。今後もトレンドは取り入れながらも、『さすがサンキューマート』と言っていただけるよう、お客様の期待を超えられる商品開発を目指していきたいと思っております｣と土井さんは、力強く宣言してくれた。

表参道と明治通りが交差する原宿のど真ん
　中に店はある。若いパワーが集まる場所だ　