消えゆくレトロ建築の記憶よ永遠なれ

 各地で昭和の建造物の取り壊しが進んでいる。旧JR原宿駅(2代目)は20年3月に新駅舎に生まれ変わった。東京・品川にある原美術館も21年1月に閉館した。作品は系列の「原美術館ARC」(群馬県伊香保市)に移設されたが、建物自体は解体された。その他、例を挙げれば枚挙にいとまがない。

旧原宿駅舎。1924(大正13)年に建てられた東京都内最古の木造駅舎だった

 人の記憶は曖昧(あいまい)だ。日常生活において、新しいビルや商店、住宅が建つと、そこには以前は何が建っていたのか覚えていないことは多々ある。実際の建物の耐用年数には限りがあり、いつか寿命がくることは避けられないのも事実だ。だからこそ、我々は昭和の建物の記録(写真や文章)だけでも後世に残したいと考えている。かつて、ここに、こんな素晴らしい建造物があったという事実を。昭和の古き良き風景よ永遠なれ! それこそが、我々の使命だと肝に命じている。

 あけましておめでとうございます。
 今年もレトロイズムをよろしくお願いいたします。

文・SHIN

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