レトロ建築探訪其ノ弐

ビッグボックス(高田馬場)

(上から順に)①大きな箱という名のスポーツの複合施設として1974(昭和49)年に誕生した。創業当時のパンフレットには、「西武スポーツプラザ」と記してある。プールやフィットネスクラブ、ゴルフの練習場なども入っていた。中銀カプセルタワービルを設計した黒川紀章の作品で、もしかしたら、「大きなカプセル」という発想があったのかもしれない。2007(平成19)年に壁が赤から青に塗り替えられた②かつて一世を風靡(ふうび)した頃から、営業を続けるボウリング場も残っている。ビッグボックス=ボウリングのイメージすらあった③むき出しの外階段(非常階段)がビルの裏手にある。黒川が手がけると、これすらもモダン建築に見えてくるから不思議だ④正面入り口の右手にある交番。駅のホームにくっついているように建つが、屋根が斜めになっているところに、不思議と惹(ひ)かれてしまう 

GUNKAN東新宿ビル(東新宿)

(上から順に)①その作品のユニークさから狂気・異端の建築家と呼ばれた渡邊洋治の作品。1970(昭和45)年完成。メタリックシルバーに塗られ、横向きに置かれた給水塔がある塔屋は艦橋そのもの。スチール製の緑の外壁ユニットも独特だ②ベランダは小さいが、確かに船の一部を思わせる形状③新しいマンションに挟まれて、正面からでは、残念ながら形の特徴を捉えることはできない④マンションのエントランスには、意味不明のウォールペイント、床には幾何学的な模様が描かれて、奥に何があるのか想像しがたいところが面白い 

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