
伝説のトキワ荘を忠実に再現 昭和の遺産を後世に
小さな2階建てアパート。トイレと台所は共同。当然のように風呂はナシ。そんな、質素な場所から、戦後にマンガの胎動が始まり大きな文化のうねりへと発展していく。トキワ荘をめぐるドラマは手塚治虫が住んでいた2階の14号室、階段を上がってすぐ左側の部屋から始まった。
visiting old, learn new
小さな2階建てアパート。トイレと台所は共同。当然のように風呂はナシ。そんな、質素な場所から、戦後にマンガの胎動が始まり大きな文化のうねりへと発展していく。トキワ荘をめぐるドラマは手塚治虫が住んでいた2階の14号室、階段を上がってすぐ左側の部屋から始まった。
50年ぐらい前は、夏も今とは違っていた。 例えば匂い。住宅街でも商店街でも、どこからともなく蚊取り線香の匂いが漂い、盛夏の訪れを告げていた。それでも子供たちの腕には、刺された跡が一つか二つはあった。煙をすり抜けた蚊の仕業に違いない。
古(いにしえ)を疎かにしない思想をもち、1954(昭和29)年の創業以来、高き誇りを掲げ続ける。東京・お茶の水にある「山の上ホテル」はそんなホテルだ。建物の前に立っただけで伝わってくる圧倒的な存在感は、ロビーを通りレストラン、カフェ、そして客室に向かうごとに、心地良さとなって客に降り注ぐ。
自分の感性を「色」で紡ぎ出していくぬり絵は、素朴な子供の遊びである。昭和20〜30年代に大流行した。