J-POPをはじめ邦楽全般、ロックは70年代以前と以降のものを分けてあるし、ジャズ、ソウル、レゲエ、ワールド、ヘビーメタル、ワールド、パンク、クラシックなどなど、基本は全ジャンルをそろえる。「昔、聴いていた方に、もう一度その楽しさを思い出してもらいたいとレコードだけを集めた店をオープンさせました」。南さんは自信を持ったまなざしで言う。「レコードから流れる音の温かみに触れてもらいたい気持ちもありました」
店長の大島さん(右)が持っているのは、比較的値段の高価なモノ。ヘビーメタルから邦楽までほとんどのジャンルに精通しているチーフの南さんは、最近のお気に入りを選んでくれた
現在、レコードへの欲求が盛り上がっているのは確かだ。昔聴いていた人たちが戻ってきていることもある。プラス、若い年代の人たちが、かつてのアイドルのレコードを買い求める。外国人の客も多いと大島さんは言う。「今は、パソコンによって、世界中で世界の音楽が聴ける環境にあります。もちろん、日本の音楽も気軽に聴ける。改めて外国の方々がそれらを聴き、日本ならではの美しいメロディーラインやサウンドプロダクションの良さを、驚きとともに認め始めたんです。山下達郎さんや大瀧詠一さん、YMOなど、外国人のお客様に人気のアーティストもたくさんいらっしゃいます」
視聴用のターンテーブル。針を盤に置く瞬間はいつでもワクワクする
そんな中で、ユニオンレコードが果たすべき役割を改めて聴いてみた。南さんは言う。「『レコードという趣味の最初の一歩を刻む店』になりたいと考えています。これからレコードを聴きたい人のサポートができる店になれればと。さらに、かつてプレスされた時代モノのレコードは、数が増えることはないので、今ある資源、財産を保持して次の世代に回していくのが僕たちの使命だと考えています」
ディスクユニオンでレコードを購入すると入れてくれる袋と同じデザインのバッグは、もちろんLPが奇麗に収まるサイズ。普段使いにもいい