銀塩を追求し続ける作家の耽美な世界に息をのむ

 今回の展覧会では、ゼラチンシルバーセッション参加作家9人の作品を展示。全てモノクロのファインプリント47点が並ぶ。全てが、表現としての写真を追求するためにネガフィルムを使用し自ら印画したオリジナルプリント。今回の展覧会のために撮り下ろした作品もある。風景や人物、太陽や波の揺らぎなど幅広い対象に彼らのレンズは向けられた。銀の粒子でしか表現し得ない豊かな諧調による世界観の深さに、思わず息をのむ。モノクロ写真表現の多彩さにも驚かされることだろう。

若木信吾作「うしろすがたを」、撮影1999年、プリント2020年。今でも夢に出るという16年前に亡くなった氏の祖父。その人物像を探り続けた一枚だ

 開館は午前10時〜午後5時、毎週月曜日は休館。入場無料。問い合わせは同館(03・3261・0300)

【レトロイズム編集部】

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