銀塩を追求し続ける作家の耽美な世界に息をのむ

 その銀塩写真を追求し続けている写真家たちの作品を集めた「ゼラチンシルバーセッション参加作家によるファインプリント展」が東京都千代田区一番町にあるJCIIフォトサロンで、9月29日から11月1日まで開かれる。

「ゼラチンシルバーセッション」は、講談社出版文化賞やニューヨークADC賞をはじめ多くの受賞歴がある広川泰士氏、広告写真から映画やコマーシャルフィルムまで幅広く活躍する瀧本幹也氏を中心に4人の写真家が2006年に発足させたプロジェクトである。

中藤毅彦作「Winterlicht」、撮影2001年、プリント05年。現在は生産されていないハンガリーフォルテ社製のバライタ紙を印画紙に使用したビンテージプリント。「僕のベストプリント」と中藤氏

 彼らの行動は極めてプリミティブ(原始的)だ。フィルムを使用して撮影し、地道な暗室作業から作品を生み出す。さらに、その楽しさを伝え、フィルムや印画紙など銀塩カメラにとって不可欠な感材の生産を守る活動も行う。展覧会やワークショップなどの活動は19年には10回を重ね、賛同写真家は50人を超えた。

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