2020年06月一覧

手がかかる「個」ほど可愛い ⁉︎ オーディオの営み

「ワンタッチ」という言葉を聞かなくなって久しい。誰がどこで使い始めたのは定かではないが、1960(昭和35)年にジャンプ傘が発売されたあたりから、盛んに会話の中に登場するようになったらしい。準備に多くの時間を使い、幾つもの行程を経て目的にたどり着くのが、かつての人々の行動だった。ところが、一つの動作で、迅速に目的にたどり着けるのが「ワンタッチ」であり、その言葉を聞けば便利に思えてしまうのだ。

レトロ散歩 其ノ参

 作家・田山花袋が1917(大正6年)年に出版した回想集「東京の三十年」の中で、神楽坂に言及している。「神楽坂の通り……依然として昔のまゝである」

古今東西老若男女に愛される洋食屋は永久に不滅

子供の頃、どんなものにワクワクしただろう。憎き敵をやっつけるウルトラマンや仮面ライダー、野球が好きなら王貞治や長嶋茂雄、漫画・アニメならあしたのジョーや巨人の星などなど、気持ちを高揚させるモノは人それぞれあった。食べ物に関してはやはり洋食に勝るものはない。すしやうなぎに心弾ませる子供はあまりいないのではないか。彼らはスッポン鍋に、「わーい」と声を上げないし、懐石料理や精進料理を本気で食べたいとは思わない。ラーメンやチャーハンは子供ながらにうれしいが、ウキウキ感はそれほどない。