素朴で懐かしい60年代のケーキが自慢の老舗

 看板商品は、「ボストンクリームパイ」だ。「もともと、ボストンオムニパーカーハウスホテルで作られた、アメリカ人なら誰もが懐かしさを感じる伝統のケーキです。当店のものは、日本郵船のパティシエから、うちの工藤が教わったものです。私どもの原点的かつ象徴的なケーキと言ってもいいでしょう」。2枚のスポンジの上に、カスタードクリーム、その上に生クリームを絞ってふたをする。極めてシンプルだが、うまいことに変わりはない。生クリームとカスタードクリーム、スポンジが得も言われぬハーモニーを奏でるのだ。

 一方、モンブランもケーキの定番だが、ここのは、工藤さんの技が詰まった一品。クリのクリームと生クリーム、カスタードクリームと刻んだクリが入っている。これもシンプルだが、根強いファンは多い。「板状にしたクリのクリームが上に乗りますが、そこが工藤のこだわりで、口に入れた時の感じがまるで違いますよ」

伊勢佐木町商店街の奥深くに店はある。「ザキ」の雰囲気をまだ少し残している地域だ

 浜志まんは、和菓子屋として創業してから、100年を超えた。今でもそしてこれからも、素朴で昔ながらのケーキを作り続ける。

はまじまん
横浜市中区伊勢佐木町5-129
📞045-252-4001
営業時間:午前10時~午後6時半 (ティールームは〜午後5時)
定休日:月曜
文・今村博幸 撮影・柳田隆司

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