ムスク、ポマード、金鳥の夏 思い出は香りと共に
思い出は香りと共にある。 在りし日の遠い記憶が呼び覚まされる。うれしかったこと、時には思い出したくもないこともあった。脳裏には当時の風景、音、心象風景などありとあらゆるものが蘇ってくるのだ。
visiting old, learn new
思い出は香りと共にある。 在りし日の遠い記憶が呼び覚まされる。うれしかったこと、時には思い出したくもないこともあった。脳裏には当時の風景、音、心象風景などありとあらゆるものが蘇ってくるのだ。
お正月の定番料理といえば「おせち」だ。 大みそかの夜から元旦にかけて、こたつや大きなちゃぶ台でおせちを囲み親戚一同が集まり、食べて飲むのが昔ながらの正月の過ごし方だった。しかし、そんな風景も、核家族化の中でずいぶん様変わりした。同時に、おせちの有り様(よう)からその意味合いまで、昭和の時代とは異なってきた。
トキワ荘通り昭和レトロ館(東京・南長崎) retroism〜article181〜 「一昨年前までは、南長崎ニコニコ商店街と言ってたん...
コラム其ノ拾捌(特別編) retroism〜article175〜 昭和の時代には、「おめかし」して行く場所が今より多かった気がする。...
プロの写真家の多くは、自分の興味のある「テーマ」を持って常に追いかけている。自然であったり人であったり乗り物であったりさまざまであるが、共通点が一つある。彼らの作業は、まるで際限のない広い荒野の中で、一つの穴を愚直に掘り続ける行為を思わせるところだ。その先に何かがあると信じてシャッターを押し続ける。撮っている時点では結果は未知だが、彼らは、何かに突き動かされるように進んでいく。
毎日聞いていた駅の改札の音がすっかり様変わりしたのはいつのことだろう。今は、自動改札機の電子音が、「ピッ」と鳴るだけ。新幹線も自動改札になり「カシャッ」と音がするだけになった。50年前はもちろん自動改札などではなかった。改札ボックスの中に切符を切る係の駅員がいて、改札鋏(ばさみ)を「カチカチ、カチカチ」とリズミカルに鳴らしながら切符を切っていく。その音が幾重にも重なって、駅独特の音になっていた。人によってリズムが違い面白かったが、ほぼ全国的に消えてしまった。そんなふうに、かつて、繁華街や住宅街には、いろいろな「音」があふれていた。
ほんの小さな写真が、ある人にとっては、大切な一枚になる。写真とは本来そういうモノだし、プロマイドも然(しか)りだ。