「古いが新しい」カメラと写真の情報発信基地

 4階にも見るべき中古カメラが集められているが、極め付きは6階にある「ライカヴィンテージ」のフロア。フィルムカメラに力を入れている店の象徴でもある。オーバーホールされた、ライカのヴィンテージの中でも、珍しいものを意識して集めてある。整列して並ぶ様は壮観だ。「わざわざ飛行機に乗ってでも来たいと思っていただけるぐらいのフロアにしたいですね」。ライカは、35mmカメラの元祖。100年以上作り続けているメーカーは希少だ。中でも、珍しいライカ(Ⅱ型とⅢ型)がある。シリアルナンバーが1066と1067と続き番号になっているのだ。「約100年前に順番に作られた2台のカメラが、一旦どこかに離れ、時を経てここでそろった。奇跡です」

2020年の7月3日にオープンした。東口の雑踏に忽然(こつぜん)と現れる。凛(りん)としたたたずまい印象的だ

 いまや新宿は、世界でも有数のカメラの聖地的な場所になっている。東口は以前に比べて少なくなったが、新宿 北村写真機店の登場で、聖地と呼ぶに相応しい街になるだろう。

 昔から、文化は新宿から発信されていた。そして、新たな情報発信基地が誕生した。

しんじゅく きたむらしゃしんきてん
東京都新宿区新宿3-26-14
📞:03-5361-8300
営業時間:午前10時〜午後10時
https://www.kitamuracamera.jp/ja

文・今村博幸 撮影・JUN