「この世界の片隅に」特別展 すずさん家再現も

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 2016年に公開され多くの支持を受け大ヒットしたアニメ映画「この世界の片隅に」の世界観を再現して紹介する特別展「映画『この世界の片隅に』〜さらにいくつものすずさんのおうち展」が東京都大田区の昭和のくらし博物館で開催されている。3月29日まで。

 北條家の茶の間を再現したセット=写
真はいずれも©️昭和のくらし博物館

 同映画は、昭和の中でも厳しい時代であり、戦争が暗い影を落としていた頃が舞台になっている。18歳の主人公・すずさんが広島県呉市に嫁いだ日常が丹念に、そして生き生きと描かれている。日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞をはじめ、国内外の賞を受賞した。

北條家の台所の一部。戦時中の暮らしぶりが垣間見える

 現在開催されている特別展は30分延長版の新作を公開するにあたり、映画の世界を博物館視点で展示している。アニメの複製原画40点や設定スケッチ、浦谷千恵監督補の書き下ろし水彩画など興味深い展示のほか、作品に登場する道具も紹介する。また、すずさんのおうちである北條家の一部として、茶の間、台所、土間、そして座敷の裁縫道具などが再現されている。

開催中の特別展のチラシ

 3月7日には、片渕須直監督と小泉和子館長の対談も予定。現在、映画にちなんだワークショップも開かれている。今後の予定は以下の通り。2月9日(日)午前10時半〜午後1時、「つくろいもの講座」、2月16日(日)午前10時30分〜午後1時、「カンタン! もんぺづくり」、3月14日(土)午前10時30分〜午後1時「すずさんの作った楠公飯(なんこうめし)炊き」。

 開館は、金~日曜と祝日の午前10時~午後5時。入館料は大人500円。問い合わせは同館(03・3750・1808)。          

【レトロイズム 編集部】

「スフとすいとんの昭和」も開催中

 「昭和のくらし博物館」では、同時に「スフとすいとんの昭和」も開催中。2021年3月28日まで。

 戦時体制下で用いられた、綿とコメの代用品、スフとすいとんを通して、当時のくらしぶりを浮き彫りにする。両者は、生活物資の欠乏の象徴的なモノとして認知されていた。同展覧会は、戦争によってくらしがいかに破壊されてしまうのか、破壊されたくらしがどんなものだったのか、さらに戦争の恐ろしさや愚かさを、資料と当時の品物から知る展示になっている。

「スフとすいとんの昭和」展のチラシ

 昭和のくらし博物館館長の小泉和子さんが戦争を体験したのは、小学校高学年だった。この展示を通して、「くらしを壊滅へと導く戦争という悲劇を伝えたい」という小泉さんの強い思いが、この企画を実現させたという。


【レトロイズム 編集部】

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