古本が取り持つ素敵なえにし

古書 サンカクヤマ(東京・高円寺)

retroism〜article29〜

  人と人は言うに及ばず、人とモノもどこかで必ず繋がっている。めぐり巡っていると言ってもいいだろう。何気ない暮らしの中で、その不思議に、驚かされることもしばしばだ。

こぢんまりした店内に、コミックは3棚を占めている。他のジャンルは美術、専門書、映画、サブカルチャー、音楽、実用書、絵本、文学、雑誌など  

  「古書 サンカクヤマ」の店主、粟生田(あわうだ)由布子さんは、古書の魅力を静かに語る。「古本は、最低1回は、誰かに読まれて心のフィルターを通った後、古本屋に流れてきて、また次のユーザー(読者)に届くんです」

 そう考えると、本はまるで、大海原に漂う小さな船のようにも思える。偶然とか必然とか人は言うが、結局、ある人の手からある人の手に渡ったのは、必然と考えるしか説明はつかない。全国にごまんとある古書店の中の一軒を訪れた客が、たった一冊の本を見つける確率は、とても低いと思うからだ。

のらくろは、出版された15巻うちの3冊。ブル聯隊長(れんたいちょう)との掛け合いは楽しく、のらくろのドジさ加減に、親近感を覚えた読者も多い 

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする